今週末は実家人。
涼しい一階居間の床いっぱいに洗濯物を広げて畳みながら
見るともなしにNHKを見てました。
黒部にある、幻と呼ばれる滝に行くという企画をしていてそれを見てたんですが…
あまりに険しい渓谷であるため、人が立ち入れるのは四季のうち秋しかなく
(冬は雪に閉ざされ、夏は雪解け水の水量があまりに多いため)
道と呼べる道もなく、文字通り先人が切り開いた岩肌を伝って進むのみ。
(岩肌の道は30kmあるがそれでも目的地の半分までしかない)
(ちなみに谷底からの高さは100m。手すりなし)
30kmの道を越えるのに有した時間は1週間。
そこから先は道すらないので激流をロープで渡り、滝からの水しぶきに濡れた垂直な崖を
命綱をつけて慎重に登るのです。50m登るのに、6時間かけて。
あまりに途方もない旅路の先にあった滝――
圧倒的、でした。
荘厳で狂暴な、物凄い迫力で身に迫ってくるものでした。
その滝に辿り着いた写真家さんは目を輝かせて
レンズに飛び散る滝しぶきを拭いながら何度でもシャッターを押していました。
信念と目標と夢があったら
どんな苦労をしたって誰に何を言われようと
人間どこまでだって行けるのですね。